『養生訓』に学ぶ
『養生訓』
に学ぶ
2017.11.30『養生訓』と貝原益軒①
貝原益軒は寛永7年(1630)11月14日、福岡城内で生まれた。父は貝原利貞、寛斎と号し、黒田侯に仕えて祐筆(文書などを執筆する書記役)を務めた人である。益軒はその5番目の子であった。
19歳の秋に藩の御納戸方(茶坊主)として初めて出仕するが、長くは続かなかったようで、2年後には藩主の怒りに触れて浪人の身となったといわれる。
25歳のとき二度、そして翌年にも長崎に遊学しているが、明暦元年(1655)、26歳のとき在府中の父の手助けをするため単身、江戸に入った。江戸では藩の大老や重臣の知己を得、1年半後に帰郷するが、この間の長崎、江戸での体験は、若い益軒にとって大きな刺激になったことであろう。
謝 心範 Ph.D.