B型肝炎集団訴訟、初の本人尋問 「肝がんの恐怖消えない」

集団予防接種の注射器使い回しでB型肝炎ウイルスに感染したとして、患者101人について本人や遺族が国に損害賠償を求めた九州訴訟の口頭弁論が29日、福岡地裁(西井和徒裁判長)であった。全国の集団訴訟で初の本人尋問が行われ、原告団長で慢性肝炎の佐藤美好さん(59)=大分県九重町=が「肝がんになる恐怖は消えない」と訴えた。

尋問によると、佐藤さんは、41歳の時にウイルス感染を知った。10年後に慢性肝炎と診断され、入退院を繰り返し、会社も退職。毎日10キロ走るのが趣味だったが「立っていると足が震える状態となった」という。

午後からは肝硬変の女性と肝がんの窪山寛さん(62)=福岡市東区=が法廷に立つ。

訴状によると、患者原告は、国が乳幼児期の集団予防接種で注射器の交換や消毒の徹底を自治体に指導する義務を怠ったため、接種や接種感染した母親から感染、肝がんなどになった。

原告側は、症状が出ていない患者や肝硬変で死亡した患者の遺族ら計3人の尋問も申請している。

B型肝炎の集団訴訟は、患者320人(死亡含む)が全国の10地裁で係争中。

(2009年7月29日 共同通信)